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オンライン書店ビーケーワン:しをんのしおり

三浦しをんはついこの間直木賞をとったばかりの注目作家。このご時世、直木賞とったからって面白いとは限らんからのう、どれどれなんぼのもんじゃい、とデビュー作「格闘する者に○」を買って読んで、思いっきりハマったわたくしです。

三浦しをんはいい。ツボにはまる。小説も好きだけど、エッセイはもっと好きでごわす。買い控え運動中にもかかわらず、片っ端から買いそろえてしまった。

三浦しをんは自他ともに認める漫画オタクらしい。エッセイにも小説にも漫画の話いっぱい出てくるんです。デビュー作で「友達は人間に対する最高の尊称」って台詞が出て来た時は大興奮でした。アニスー!
ええまあ、引用された漫画ほぼ全て理解できる私です。ビブロスまで分かっちゃう自分はどうかと思ったけど気にしちゃ負けだと思いました。
いいんだよ作品の理解が深まるから。うん。そういうことだ。

京都のパティシエと盆栽レンジャーの妄想話が一番ツボでした。

(※今回、文体が違うのは三浦しをんに影響されているからです)

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凍

ヒマラヤの高峰、”ギャチュンカン”に挑んだ登山家山野井夫妻を描いたノンフィクション。
凄まじい、の一言です。

文字通り命を賭けて山に挑む登山家を、精緻としか言いようのない文章で綴る沢木耕太郎にまず感服。
たとえば同じ題材を浅田次郎が小説にしたら。それを読んだ私は、主人公にどっぷり感情移入して、泣いて泣いて、彼ら夫妻の帰還シーンに胸が震えるんだと思う。
たとえばこれが真保裕一の小説だったら。読みながらにして山の冷たい空気を感じ、彼らの挑戦に手に汗を握り、読み終わったあとには「登山家」という存在に憧れを抱いたかもしれない。

沢木耕太郎の、硬質な、決して感傷的にならない、あくまで事実をそのままに描いた筆致が素晴らしいと思いました。
ただ圧倒されました。
こんな文章を書ける人はそういないと思います。


私は登山には興味がないので、命を賭けてまで高い山に登る気持ちなんて分からないし、凍傷で手足の指を失って、それでもまだ登りたいと思う人の気が知れない、と正直思います。その一方で、彼ら夫妻(や、多くの登山家)にとって、クライミングという行為がとても自然なことで、本能に直結した欲望なのだろうということは素直に感じられました。
私が本を読む理由と、きっと同じなんだなぁ、と。こっちは命がかかってるわけじゃないですが。

筆者後記の最後の一文に、鳥肌がたちました。


三谷幸喜のありふれた生活 4 冷や汗の向こう側

朝日新聞(夕刊)に連載中の、三谷幸喜のエッセイ集。第四弾です。ちなみに4巻すべて揃えています。
大好きなんです、三谷幸喜。
とか言いつつ、舞台見た事ないんですけど…(酷)
ドラマも映画も、そしてエッセイも、三谷幸喜らしい自虐ユーモアに溢れていて楽しいです。

今巻の中心はやはり「新撰組!」関連の話題でした。既刊に比べると仕事関連の話の割合が増えていて、家庭内の話題が少ないのが残念。奥様の小林聡美とのエピソード、いちいち笑えて大好きなんですけど。

「新撰組!」最終回、近藤の斬首の場面のエピソードには感動。
三谷幸喜が脚本に書いた近藤の最後の台詞は「トシ…」(=土方)と、それ一言。表情などのト書きも付けず、近藤を演じた香取慎吾の解釈に任せたところ、彼は少し微笑んでその台詞を口にしたそうです。「トシ、次は何をしようか」という気持ちだった、と。
近藤が首を斬られる直前に思ったことって、本当にそうだったんじゃないかなぁ。香取慎吾って結構ちゃんと役者さんだったんだなぁ、なんて思いました。

※ちなみに、この本を読む際の注意事項。
どこがありふれた生活なんだろうという疑問を抱いてはなりません。



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