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オンライン書店ビーケーワン:ボトルネック

大好きな作家、米澤穂信の、青春小説。
青春って楽しいだけものじゃないんだよなそういえば、って思います。読み終わった後、痛くて苦くて、落ち着かないったら。
なので、発売日ゲットでその日のうちに読み終わっていながら、なかなかレビューを書くことができませんでした。
3度読み返して、やっとある程度消化できたかな。

分類するならパラレルワールドもの。気づけば「自分が生まれなかった世界」にいた主人公。世界はそれほど大きく変わっているわけじゃないけれど、「自分」のかわりに、いないはずの人が生きている、それが原因で生まれているいくつもの「小さな違い」。

米澤作品らしく、今回も主人公はとても受け身。でも、「普通」になろうとした小鳩や、「省エネ」をめざす折木とは、まわりとの関わり方が根本的に違います。
「何でもない人」として過ごすことを覚えてしまった主人公。淡々と物事を受け入れてしまうあたりは紺屋に似ていなくもないけれど、世界との距離の取り方がやっぱり紺屋のほうがオトナなんだなぁ。
(無気力受け身の性格ってこんなに種類があったんだ、ってはじめて気づきました(笑))

ラストまでとにかく読ませる作品です。
パラレルワールドにとばされたあとの主人公の行動に全然無理がなくてすごいと思いました。少しずつ、こわごわ、「傷」に手を伸ばしてしまうあたり。SFなのに(だからこそ?)リアリティーがあって、作者の巧さを感じました。

痛い話ではありますが、ヒロイン(?)の明るい性格に救われて、そんなに重い雰囲気にはなっていないです。じわじわと怖くなってきますけど。
最後の一文が痛くて怖くて、効いてます。


自分がいない世界との違い。そんなもん私は絶対知りたくないな。
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